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2020年8月25日;地球環境問題解決を目指すムーンショット型研究開発事業に採択されました

日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進するものとして、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)において、「ムーンショット型研究開発制度」が創設され、7つのムーンショット目標が決定されました。
 このうち、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により、ムーンショット目標4「2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」の達成を目指し、「地球温暖化問題の解決(クールアース)」と「環境汚染問題の解決(クリーンアース)」を目指す挑戦的な研究開発が実施されます。
 この研究開発事業のもと、温室効果ガスであるCO₂の回収と資源転換技術の開発を行うため、本学が代表提案機関を務める「“ビヨンド・ゼロ”社会実現に向けた CO₂循環システムの研究開発」(プロジェクトマネージャー:九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 藤川茂紀)の提案研究が採択されました。
 この研究プロジェクトでは、大気中に拡散したCO₂を人工的に直接回収(Direct Air Capture,DAC)し、回収したCO₂を有益な資源に転換する、革新的な技術開発を行います。そして2050年までに開発したDACとCO₂転換技術の世界普及を目指し、その実用化に向けた課題を解決するさまざまな技術の開発も行われます。
 これまで、九州大学では、文部科学省の「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」によって設立された、カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I²CNER)において、CO₂の排出削減とともに、非化石燃料によるエネルギーシステムを構築するための基礎科学の創出によって、環境調和型で持続可能な社会の実現を目指す研究を実施してきました。本申請は、これらの実績を踏まえたものであり、研究プロジェクトに参画する大学・企業とともに、CO₂のネガティブエミッションが実現された社会(“ビヨンドゼロ”社会)の構築に向けて、研究開発を強力に推進します。